ネットを検索していると、 「うつ病診断テスト」 「うつ病チェック」 などのサイトがたくさんあります。 これらは一体何に基づいたチェックシートなのでしょうか。 解説しました。
うつ病チェックシートはアメリカ由来
ネットに出ているうつ病診断チェックシートのほとんどは、アメリカ発のものです。
特に頻繁に使われているものは、ペンシルバニア大学の精神科医、ベック博士により考案された、「ベックのうつ病自己評価尺度(BDIテスト)」 と、 「アメリカ精神医学会」がラッシュ博士の元作成した、 「簡易抑うつ尺度(QIDS-J)」 が有名です。
ベックのうつ病調査表 (BDI テスト)
ベックのうつ病調査表 (BDI テスト)は、上述のとおり、アメリカのベック博士という大学教授により作成されたものです。 質問項目は21項目、それぞれに「0,1,2,3点」の点数をつけ、各項目の合計点数によってうつ病かどうかを診断するものです。
簡易抑うつ尺度(QIDS-J)
「アメリカ精神医学会」が作成したうつ病チェックは、QIDS-Jと呼ばれる簡易抑うつ尺度を使って簡易的に診断できます。元々はアメリカの精神科医、ラッシュ先生によって作成されたチェックシートで、日本語版は、慶応大学で翻訳されたものです。 質問項目は16項目、ベックのうつ病調査表と同様、「0,1,2,3点」の点数をつけ、各項目の合計点数によってうつ病かどうかを診断するものです。 このチェックシートは、アメリカと日本だけではなく、世界10カ国以上で使用されています。
ハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)
ハミルトンうつ病評価尺度は、質問が多岐にわたるため、あまりネットでは使用されていません。 精神科医が使用するものと考えてよいでしょう。